« Round Up World Now IT特集 13/2/8 | トップページ | サンクコストによるモラルハザード »

2013年3月 9日 (土)

長谷川慶太郎 シェールガス革命

◆特徴
  • 地球上に広く分布し、なおかつ、大量に存在している。原油のような特定の国に偏在している訳ではない。
  • 地殻深く掘りさえすれば、大量のエネルギーを安定的に入手することができる。
  • OPECのような国際カルテルが存在しないので、掘削コストのみで利用できる。
◆概要
  • シェールという堅い岩盤層に含まれるガスで、地下100mから数千mに存在している。以前より存在は知られていたが、掘削が困難と考えられていた。
  • 2000年代に入ると、500~1000気圧の水圧をかけることにより、岩盤に割れ目を作ることで取り出す技術が開発された。
  • 埋蔵量 1位:中国、2位:アメリカ、3位:アルゼンチン、4位:メキシコ、5位:南アフリカ。ロシア、オーストラリアでも存在が確認されている。
  • シェールガス革命は、100~200年に一度の大革命になり得る。
  • 発電コストは、アメリカの実績で1kw/hあたり6円程度。
  • 今後、次の5つの変化が起こると考えられる。
    アメリカは、金融、製造業ともに復活し、世界経済をリードする。
    日本の技術力が必要不可欠である。
    資源価格に下落によって、国際関係のパワーバランスに大きな変化が生じる。
    エネルギーコストの下落で航空産業が飛躍的に成長する。
    エネルギーコストの下落により、製品価格が下がり、デフレが進化する。
◆生成メカニズム
  • 2000km以上の大河沿岸で泥が固形化してシェールが形成される。そのシェールの中にシェールガスが含まれる。
  • 生成メカニズムには、生物由来の有機生成説と無機生成説がある。
  • 無機生成説とは、地中に含まれる炭素と水に含まれる水素が反応して、炭化水素ができるというものである。
  • もし、無機生成説が正しければ、地球上の至る所にシャールガスが存在することになる。よって、現在の産油国に地位は大幅に下がることを意味している。
◆アメリカ
  • アメリカの貿易赤字の半分は、原油の輸入代金である。
  • アメリカは本気でエネルギー革命を起こそうとしている。
  • エネルギー革命が起これば、人・もの・カネ・情報が激しく動く時代が来るので、その中心となるアメリカが有利となる。
◆日本
  • 超高水圧に耐えられる強靱なパイプを作ることができるのは、日本の鉄鋼メーカーだけ。
  • 掘削現場で用いられる重機はほとんど日本製。
  • 日本はエネルギー・コストの下落の恩恵を受け、デメリットはほとんどない。
◆ロシア
  • 原油価格が80ドルを下回ると経済が苦しくなる。
  • 弱点は農業であり、原油が高く売れないと、農産物を輸入することができない。
  • 天然ガスを日本に売りたいので、北方領土では軟化している。
◆中国
  • 埋蔵量はアメリカの1.5倍もあるが、泥を多く含み、深さも深い。
  • 内陸部の砂漠の近くであるため、作業員を集められない、機械が故障した場合に修理できる業者が近くにない、水の確保が難しい。
  • シェールガス革命でデフレが起こると、経済成長率が下がる。
  • アメリカは本気で中国で内乱が起こる恐れがあると見ている。沖縄に推すプレイを配備したのも、内乱が起こったときにアメリカ人を救出できるようにするためである。
  • 太陽電池の世界シェアは50%でトップ。原材料のシリコンを豊富に算出できるため。太陽電池はターンキーと呼ばれる一貫生産ラインを導入すればすぐにでも作れるローテク品である。太陽電池業界では大不況で誰も儲かっていない。
  • 中国は海外視察ツアーの人気国だったが、最近はマレーシア、ベトナム、ブラジルが人気国になっている。今でhあ、中国でのものづくりに興味を持っている人はほとんどいない。
  • 景気対策のために高速鉄道に多額の投資をしたが、その鉄道にはほとんど人が乗っていない。
◆デフレ
  • 農産物価格 → バイオエタノールのマーケットがなくなる。
  • エネルギー価格の下落 → 製造・輸送費の下落
  • 石油由来製品価格の下落
◆再生可能エネルギー
  • 最大の欠点は補可能製品を生み出すことができない点にある。
  • 石油は、エネルギーだけでなく、石油化学製品も生み出すことができる。
  • メタンガスもエタン、ブタン等の成分が採れ、石油化学製品に加工することも可能である。
  • 地熱発電の最大の問題はパイプであり、硫黄が含まれるため、通常のステンレスのパイプは使えない。チタン製となるため、通常の10倍のコストとなる。また、パイプが詰まりやすい問題もある。
  • 「再生可能エネルギー」ということばトーンダウンしていく。
◆産業構造の変化
  • 石油化学会社がガス化学会社になる。
  • プラスチックの価格が下がるので、関連する商品全体が安くなる。
  • 地下探知技術や掘削技術に関するイノベーションが起こる。
  • 家電、IT機器のような「軽電」から、インフラ系の「重電」の時代が来る。
  • 「軽電」は設備さえ導入すれば作ることができる。「重電」はそうはいかない。
  • 航空燃料が安くなるため、航空料金が大きく下がることになり、航空産業が成長する。
◆自動車
  • エネルギーコストの下落によって、ハイブリッド車や電気自動車の価値が下がる。むしろ、天然ガスで走る燃料電池車の方がニーズが高まる。
  • シェールガスは含まれるメタンガスの割合が高く、水素を取り出すのが簡単である。
  • ハイブリッド車のような高度な電子制御が必要なくなるので、自動車用の半導体のニーズも下がる。
  • 省エネなら、マツダのスカイアクティブで十分。
  • アメリカ人の1/3は肥満で体が大きいのだから、エネルギーコストが下がれば、でかいアメリカ車が復活する。
  • ガソリン・エンジンが衰退して、天然ガス・エンジンが普及するかもしれない。
  • 実は、天然ガス車が最も普及しているのは日本のタクシーである。
◆石炭
  • 石炭をガス化して、ガスタービンと蒸気タービンの両方で発電する方法は「石炭革命」と呼ばれるほどクリーンで発電効率がよい。石炭も重要なエネルギー源になる可能性がある。
  • 建設機械の大型化により、北海道でも露天掘りが可能になり、採算に乗る可能性が出てきた。
  • 露天掘りでも、地表から80mの深さまで掘れるようになっている。
  • 北海道電力は、夕張近くの空知地方で露天掘りを始めている。軌道に乗れば、泊原発が動かなくても大丈夫かもしれない。
◆ユーロ
  • ユーロは絶対に崩壊しない。
  • ユーロはドイツがスポンサーであり、ユーロを使ってヨーロッパを支配しようとしている。つまり、第二次世界大戦で武力を使ってやろうとしたことを、ユーロを使ってやろうとしている。
  • ドイツはチェコをユーロには絶対に入れない。ズデーテン問題があるためである。
  • ズデーテン地方には、ドイツ人が戻り始めており、チェコ人から合法的に家を買い取っている。
  • ドイツ人はユーロを支えるための負担は、血を流すよりも安いと考えている。

|

« Round Up World Now IT特集 13/2/8 | トップページ | サンクコストによるモラルハザード »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1232853/50662776

この記事へのトラックバック一覧です: 長谷川慶太郎 シェールガス革命:

« Round Up World Now IT特集 13/2/8 | トップページ | サンクコストによるモラルハザード »