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2009年6月

2009年6月30日 (火)

大前研一 「日本のアメリカ化」が始まっている

SAPIO 2009/4/25号
「最強国家ニッポン」の設計図

◆かつてのアメリカ
70年代から80年代にかけてのアメリカは、製造業が国外に逃げてしまった。
これまで、アメリカ企業に競争力がなくなってしまったという分析が主流だったが、実態は大きく違っていた。
実はアメリカ企業は衰退していたわけではなく、労働コストの安い海外に出て行って、グローバル化しただけだった。
ただ、統計的には、「アメリカの生産が減り、海外からの輸入が増えた」ということになる。

◆歴史
歴史を振り返ると、安い労働力を求めて海外に出て行った産業・企業が自国に戻った例はない。
ひとたび海外に出て行った企業は、多少、為替をいじっても、景気がよくなっても戻ってこない。

◆最近の日本
キャノンは中国やベトナムに大規模な工場を持っている。ニコンは高級一眼レフカメラをタイで作っている。
このような「日本のアメリカ化」は今後さらに進展する可能性がある。
日本は労働コストが高いだけでなく、雇用規制が強まっている。
アメリカは製造業がだめになっても、ソフトウエアや金融ビジネスが残ったが、工業製品以外で日本には輸出するものがない。
「日本が未だ強い部分」
  • 製造装置の領域:工作機械、組立機械、金型機械
  • 製造業の上流:シリコンウエハー、フォトレジスト
  • 「製品」より「素材」、「材料」:液晶パネル、ガラス板、接着剤

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2009年6月26日 (金)

XBRLの使い方

ようやく、XBRLの使い方が分かりました。

①ダウンロード
 http://www.vector.co.jp/soft/winnt/business/se451464.html

②ZIPファイルの解凍
 →インストールの必要はありません。

③解凍されたフォルダの中の「TeCAX.exe」を実行
 →しばらく放っておく。

④「最新表示に更新」をクリック
 →これで、見ることのできる銘柄の一覧が表示される

⑤「絞込み」で銘柄を入力すると見たい銘柄が検索される。

とにかく、ダウンロードできるファイルは片っ端からダウンロードしているようです。
放っておくと、フォルダには1GBぐらいのデータが貯まってしまいます。

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2009年6月24日 (水)

大林組 2008年度決算分析

◆総評
手堅い経営で突っ込みどころがあまり見つけられなかった。
手堅い経営を反映して、時価総額は大手ゼネコントップの3449億円(3/31時点)。何より、自己資本比率21.5%で、安全性もばっちり。(他社は、12~15%)
売上総利益率もトップで、6.4%。
要するに、今のような「危機の時代」には、手堅い経営がいい。ただ、振り子が「成長の時代」に振れ始めたとき、それでいいのかということ。あるいは、「成長の時代」にあった経営に変われるのか?
「成長の時代」はいつ来るのだろう? 意外と近いのか? あるいは、やっぱり遠いのか?
「成長の時代」になったとき、会社はそれに合わせて変化できるかどうか?(変化して一暴れする金はありそう)

◆開発事業
他社に比べて、売上に占める割合が小さい(4%)。他社は、8~14%。
優良物件にしか手を出していないので、利益率が高い(23.6%)。他社は、10~14%。

◆キャッシュフロー
未成工事受入金の減少:540億円。売上債権の増加:573億円。
要するに、前払い金が減らされて、完成後に支払を求めても、なかなか払ってくれないことが表れている。

◆投資有価証券
ご多分に漏れず、1363億円の値下がり。持ち合い株は他社より多いことが気がかりではある。

◆結局
手堅いけど、おもしろくない。

◆とりまとめのページ

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2009年6月23日 (火)

ジム・ロジャーズ 中国の世紀、危機必ず克服(その2)

◆ジム・ロジャーズという人
知らない人のために、ちょっと紹介。
Wikipediaのページ
著書は最後にアマゾンのリンクを貼っておきます。投資という観点で、示唆に富んだ書物を書いていると思っています。
過去のブログを見ていると、下記のような一文を引用していました。
  • もし、自分が天才だと思ったら、しばらくは何もしてはいけない。運良く成功をつかんだにすぎない。何でもできると思ったら何もしないこと。(「娘に送る12の言葉」より)

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ちょっと、古いけど。
日経ヴェリタス 2009/03/22号

◆中国
中国は現在、いくつかの問題を抱えているが必ず乗り越えることができると確信している。
米国は幾多の不況を乗り越え、20世紀に繁栄を謳歌した。日本も1960年代後半の金融危機をバネに、続く25年間は経済成長を遂げた。
特に農業分野へ投資している。世界の農産品需要に供給が追いつかない状況が続き、農業の地位は高まる一方である。
水処理、インフラ、発電所にも投資してるが、すべて内需関連の企業である。中国政府が発表した4兆元の経済刺激策が内需を下支えするはずだ。
世界経済全体が傷ついている中で、中国の経済刺激策だけですべての問題を解決できると考えるのは早計であるが、中国の政策の方向性は極めて正しいと考える。中国はこれまで有事に備えて巨額の外貨を準備してきた。そして、現在のような有事にあたり、長期的な競争力を高める分野に投資をしている。
中国の強さの源泉は巨大な人口にあるとの意見があるが、私はこれにくみしない。中国の強さは世界に類を見ない外貨準備高にあり、これがあるからいま適切な対応ができると考えている。
中国経済のけん引役は投資である。消費も幾分伸びるだろうが、中国の消費者も世界経済の行方を心配している。当面は消費に回らず、貯蓄が増えるだろう。
富の格差はどこにでも存在する。この問題を解決できた人は過去にもいない。確かに富の格差の拡大を受け、次の10年は社会が不安定になるかもしれないが、それでも世界が終わるほどの問題になるとは思わない。
正直言って中国以外には興味がない、投資もしていない。ロシア経済は今後10年は悪化の方向に向かうだろう。もしかしたら国家解体に至るかもしれない。また、インドやブラジルに将来性があるとも考えていない。

   

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2009年6月22日 (月)

ジム・ロジャーズ 中国の世紀、危機必ず克服(その1)

日経ヴェリタス 2009/03/22号

◆世界経済
今後数年間は多くの国・地域で経済悪化が続くだろう。特に金融機関は、今後10~20年、もしかしたら30年間は立ち直れないかもしれない。
オバマ米大統領は、確かに魅力的な人物であり、演説が抜群にうまいことは認める。しかし、彼は元々が社会運動家で、経済運営の経験はない。しかも、側近は現在の金融危機の元凶となった人たちである。
AIG、シティグループ、GMはいずれも実質的には経営破綻している。即座に破産法を適用して負の遺産を断ち切るべきである。政府が不良債権処理にお金を投入することでは何一つ解決できない。
巨大企業が破産すると雇用不安が発生するとの意見もあるが、破産しようとしまいと雇用問題は発生する。しかし、競争力のない企業を無理やり生き延びさせれば、雇用問題は今後15年間解決しないだろう。迅速な破産処理をして競争力を回復すれば、雇用問題は2年で解決できるかもしれない。
基軸通貨としての米ドルの地位はすでに地位は揺らいでいる。米連邦準備理事会(FRB)の最近の仕事は米ドル紙幣を印刷することだけである。FRBは米長期国債を購入するといっているが、このままドル紙幣を刷り続ければ先は見えている。すでにいくつかの国では、米ドル以外の通貨を基軸通貨として利用している。
次の基軸通貨は、ユーロが軸となるだろう。もし15年後ならば中国の人民元だろうか。どの通貨が基軸通貨となるかは時期によるが、米ドルが没落することだけは明白だ。

◆イギリス
英国は終わった。
かつて英国の富の源泉となった北海油田はすでに干上がった。最近の英国を支えた金融街シティーも干上がっている。油田と金融に代わる産業は見つからない。貿易収支はどんどん悪化し、世界で最も巨大な債務を抱える国家となった。

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2009年6月21日 (日)

大成建設 2008年度決算分析

◆売上高と利益
海外工事で損を出しているようだが、それがどのように財務諸表に反映しているのかがいまいちよく分からない。
2月11日のフジサンケイビジネスアイによると、「海外土木事業で発注者からの仕様変更要求による追加費用で採算悪化」と書いてある。
売上高は705億円(4.1%)減ったけど、売上原価は212億円しか減らなかったから、売上総利益は、953億円。販管費を払ったら、66億円の赤字。
ちなみに、販管費は1.5億円の微増。減らす気になれば減らせるところを減らさなかったということは、危機感がないということか?

◆推測
上記から推測してみると、主に海外で、原価をかけて作ったけど、原価割れの値段でしか買ってもらえなかった?
販管費は期首に予算を立てて、そのまま執行してしまったから、減少せず?

◆キャッシュフロー計算書
怪しいところは、「未成工事受入金」の減少額ぐらい。
前年に355億円減って、さらに今年度に406億円も減っているのだから、工事代金の支払い状況は悪化していることが伺える。

◆投資有価証券
大手ゼネコンのご多分に漏れず、774億円の値下がり。

◆特別損失
マンションを受注していた新興不動産会社の破綻で221億円の損失。
海外の土木も駄目だけど、国内の建築もだめということか?

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2009年6月18日 (木)

バフェットが語る2009年の世界経済

日経ビジネス 2009/01/05号

根源的な価値(intrinsic value)を持つ企業に投資する。大きな案件をねらう。玩具や遊具のような小さい事業を探しているわけではない。
  • もともとは割安株への投資を行っていたが、今では割安さよりも根源的な強さにこだわるようになった。

夏に来るコマドリを待っていては、春は終わる
  • 逆境の時に積極果敢に攻める企業を評価する。
  • 「技術研究と製品開発への取組が瀬長への先行投資となる。厳しい環境でもそこに力を注ぐ」

金融業は、シンデレラのように損失が出る前に帰るほどうまくできていない。危機脱出に万能薬はない。

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鹿島建設 2008年度決算分析

◆売上高
市場が縮小しても、仕事は増えている。(ちなみに清水は12%も増えている)

◆利益率
売上総利益率:5.9%、営業利益率:1.0%(2007年度:売上総利益率:6.1%、営業利益率:1.0%)
当社は、受けた工事については、前年度(2007年度)と同レベルの利益は出している。
もともと見劣りしていたが、他社が同じレベルまで落ちてきた。
売上総利益率については、長期的に下落傾向(競合他社も含め)

◆その他の要因(主に特別損失)
工事代金を踏み倒されそうなものが111億円ある。
(特別損失の「貸倒引当金繰入額」)
日経テレコンで調べてみると、
  • 倒産したマンション分譲会社モリモト関連:32億円。
    (新聞には、引き渡し前なので、対抗処置をとると書いてある)
  • 子会社のテクノウェーブ関連:25億円
持っている株のうち、購入価格の半分以下に値下がりしたものが、86億円ある。
(特別損失の「投資有価証券評価損」)
  • ちなみに持っている株全体での値下がりは、約800億円(2007年度は約1000億円値下がりしている。この2年間で1800億円も値下がりしている)
  • 株に関しては、2008年度に76億円分を売って、144億円分買っている。
  • 株を買う原資は、長期借入金で、550億円増やしている。
子会社の不正経理関係:36億円
円高による為替差損:40億円
将来発生する工事損失:197億円
(「負債の部」の「工事損失引当金」)
赤字工事の受注が原因か?
将来の営業キャッシュフローに影響するはず。

◆まとめ
[1] ①、③、⑤は、鹿島建設の甘い体質を反映して身から出たサビか?
  • これがなければ50億円の黒字
  • 突発事項がたまたま2008年度に起こったと考えるのか、当社の体質を表しているのだから、これからも起こると考えるのかによって評価が分かれる。
[2] ②と④は、年度によって、逆に振れることもあるので、どう解釈するかは投資家次第。
  • 建築では、施主企業の株を持たなければならないのも事実。
  • 本当にこれだけ持たなければならないのかがポイント。
  • ちなみに、株の評価損の6割を株主が背負うことになっているが、株主総会で特にクレームは出ていない。

◆とりまとめのページ

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2009年6月17日 (水)

清水建設 2008年度決算分析

◆売上高
この不況の中、2007年度に比べて12%も増えている。
でも営業利益は、57%減(300億円)。結局、無理して、仕事をいっぱい取ったけど、儲けられなかったということか?

◆工事損失引当金
210億円増えて、423億円。大手ゼネコンでは、最高水準。
赤字工事の受注と海外の工事収益悪化が原因と考えられる。
この金額は、将来の営業キャッシュフローに影響する。

◆営業キャッシュフロー
売上債権の増加額。なんと、2325億円の増加。高層ビルで7~8個分?
たまたま支払が4月以降にずれ込んだというレベルではないと思われる。
一方で、未成工事支出金は819億円の減少。
工事は完成させた(未成工事支出金の減少)。それを売上に計上して、代金を請求した。でも、支払ってもらえないということでしょうか?

◆投資有価証券
大手ゼネコンのご多分に漏れず、大幅に減少。2927億円→2001億円へ、926億円減。
こんなに値下がりする一方で、こつこつ働いて、やっとのことで数百億円の利益を出すことに経営者は疑問を感じないのだろうか?
ちなみに、簿価の半分以下に値下がりして、特別損失となった分は98億円。

◆貸倒損失
鹿島建設のように、110億円、踏み倒されるということは財務諸表には載っていないが、会社のIRページを見るとマンション販売業者の債権20億円が回収不能と書いてある。

◆とりまとめのページ

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これまでのブログ

http://blog.goo.ne.jp/kieth_67/

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